CAPTAIN'S
REMINISCENCES


超

令和2年卒業、佐藤陽です。関西学院大学卒業後、MUFG大阪で現在もラグビーを続けています。
私たちの代は、輝かしい成績こそ残せはしませんでしたが、個性の強いメンバーとの毎日の練習、眞鍋先生と練習メニューについて議論する日々は、間違いなくラグビーに対するこれまでの価値観を大きく変えた時間だったと思います。
今回このようなメッセージを書く機会をいただきましたので、私たちの代のこと、現役に伝えたいことをほんの少し書かせていただきます。
私たちの代は、選手14人、マネージャー2人の16人でした。選手14人中7人が未経験者の中で、1年目からそれぞれの長所を発揮し、Bチームの試合で活躍する選手が多くいました。また、1年生からAチームの公式戦に出場するメンバーもおり、2年生の時にはチームの軸となる選手たちが増えていきました。OBからの期待も高まり、私自身、東福岡と決勝で戦える自信を持っていました。しかし、結果は花園予選ベスト16。先輩や後輩たちと比べると、「強い代」とは言えない結果に終わりました。振り返ると、練習試合では勝てても本番に弱く、普段通りなら勝てる試合を自分たちのミスで落としてしまうことが多かったです。キャプテンとして、チームを最後までまとめきれなかったことを、引退試合となった筑紫戦の後、何度も悔やみました。
そんな不甲斐ない主将から、現役の皆さんに2つ伝えたいことがあります。
一つ目は「同期の仲間を大切にすること」です。意見が食い違うこともあるかもしれませんが、正面から向き合ってほしいと思います。しんどくて、だらけそうになっても、お互いに鼓舞し合い、一緒に乗り越えたという達成感を味わってほしい。その積み重ねがチームを強くし、試合で劣勢になったときにも、チームの立ち返る場所となるはずです。3年間、ここまで同じ時間と感情を共有できる仲間は、ラグビー部以外にはいないと思います。私たちの代も、初蹴りの後に集まり、今でも当時の話をします。その時に、一人も欠けることなく、思い出話ができるよう、全力で仲間と向き合ってください。
二つ目は「応援してくれる人の大切さに気づくこと」です。大学や社会人になると、自分を応援してくれる身近な人の存在がどれほど大きなものだったのかを実感するようになりました。毎日お弁当を用意してくれる、どんなに遠くても試合を見に来てくれる、公式戦の前にお守りをくれる、練習後にプロテインを用意してくれる…。高校生の頃はそれらが当たり前のように感じていましたが、自分の時間を誰かのために使うことは決して簡単なことではありません。今、自分が毎日ラグビーに打ち込めているのは、身近な誰かの支えがあるからです。その支えに感謝し、ラグビーに取り組んでほしいと思います。
長くなりましたが、この2つは当時の私ができていなかったことだと思っています。社会人になった今、その支えに対する感謝の気持ちと、あの頃の自分に対する後悔の気持ちがあります。皆さんには、限られた時間の中で、修猷ラグビーという素晴らしい環境の中で3年間を過ごせることを誇りに思い、存分に楽しんでほしいと思っています。
目の前に立ちはだかる大きな壁を「超えて」、皆さんが花園でプレーする姿を楽しみにしています。