SHUYU
MOUNTAIN RANGE

修猷山脈
昭和41年卒
里見 隆彦

仲間と紡ぐ修猷ラグビー

仲間と紡ぐ修猷ラグビー

 修猷館にラグビー部が創部され、本年2025年に記念すべき100周年を迎えますことに、心よりお慶びと祝いを申し上げます。

 私は41代の主将としてプレーを致しましたので卒業後60年になります。手元にあります70年史、80周年史、90周年史をめくると、先輩方や後輩の皆さんのグランドに流した汗と涙と血のにじむ思いが伝わってきて、往時のことが蘇ってきます。
 釈迦に説法で恐縮ですがラグビーは激しいスポーツなだけに、試合中はフェアプレー、試合後はノーサイドが鉄則です。試合はルールに厳格で、スポーツマン精神、スポーツ道としての規律は対戦相手とレフリーに対する礼と敬意でしょう。またチームとして戦うには目的に向かう情熱と結束が欠かせません。結束を高めるのはいわゆるOne for all, All for one.のバックアップとカバーリングで、お互いみんなで補完し合うチームワークです。

 ラグビーは多くのことを教えてくれました。社会は大小あれ明確な目的を持ったチーム、組織で成り立っています。チーム力の向上なくして目的は達せられません。チームは多様な個性の技能集団としても、個々人の技能とメンタルはコーチングとトレーニングによる鍛錬によりさらに裏打ちされる必要があります。
大変難しいことだと思いますが、全員がチームファーストになり個人よりチームの目的を優先させられれば勝利と成功に近づくのでしょう。

 ラグビーは捨て身のタックルとトライ、そして後ろに繋ぐパスが身上です。
言い換えると防御的攻撃のタックルとゴールへ突進するトライ(挑戦)の連続が強いられ、前方ではなく敢えて後方に投げて繋ぐルールで、ゲームの主導にはハンディを与えています。
 厳しく過酷なチームスポーツで苦楽を共にした仲間ゆえに、強い絆で結ばれ繋いでいく3年間は人生を凝縮していると言えます。教室内だけ、机の上だけでは学べない多くの体験ができたと思います。
 修猷館魂は文武両道の故にあり、もしくは文武両道の中に宿るといってもいいでしょうか。修猷館魂の醸成には武道、スポーツ道が必須でしょう。

 私ども41年卒業組は3年生のメンバーを中心に上下2,3年の先輩、後輩を含め15名ほどで毎年12月には忘年会を行ってきました。毎回同じような武勇伝や失敗談に花が咲き、当初の数年は顧問だった淵本先生も出席していただいていました。今年2024年12月に限っては加齢のせいでしょうか、それぞれ体調不良などの理由で半減し7名の出席で少し心残りながら散会しました。

結 びに修猷館ラグビー部の今後とも益々のご発展を祈念いたします。また皆さま方のご健勝とご活躍とご多幸を祈念いたしまして終わります。