SHUYU
MOUNTAIN RANGE


息子へのバトンタッチ
私のラグビー人生が始まったのは、入学後まもなくのことでした。激しいスポーツと縁のなかった私ですが、先輩に誘われるがままグラウンドに行きました。暫くは監督もニコニコ、先輩方も優しく、練習もさほどの疲れもなくラグビーとはこんな楽なスポーツなのかと錯覚する程でした。そんな錯覚も数ヶ月で終わり、突如として厳しい過酷な練習へと変貌していきました。気づいた頃にはもうこの道から抜けられるはずもなく、当時は「しまった」と後悔しましたが、ラグビーをしている先輩方を遠目で観ながらどこか憧れを抱いていたのも事実でした。

また、父が昔からラグビーをこよなく愛しており、私がやっていた他のスポーツには見向きもしなかったのに、ラグビー部入部を本当に喜んでくれました。そして、3年間全ての試合に応援に駆けつけてくれたことを思い返します。
私の高校ラグビー人生は、楽しむ余裕などなく、練習について行くことと先輩・仲間に迷惑をかけないことを意識する日々でした。それでも一個上の先輩が東福岡に勝利した際には、感動と興奮でラグビーをやってて良かったと素直に感じました。選手としては怪我ばかりであまりチームに貢献することが出来ませんでしたが、タックルする恐怖よりも監督に怒られる恐怖が上回り、逃げずにタックルする気持ちが身につきました。そして、3年間で終わるはずだった私のラグビー人生は、大学や社会人クラブチームでも続けることになり、今ではジュニアチームの指導者として活動を続けています。
また、私の影響を受けたからか、長男と次男も幼少の頃からラグビーをするようになり、長男は修猷館のラグビーで花園に行くという強い決意の元、今年度よりその門を叩くこととなりました。合格が決まった瞬間、修猷でラグビーをやって本当に良かったと心の底から思えました。

目下の目標は父子で花園に行くこと、ジュニアチームの教え子に修猷ラグビーの良さを伝え、有望な選手を送り込むことです。
最後に、現役部員に対して一言。3年間はあっという間に過ぎてしまいます。ラグビーだけでなく全ての学校行事に全力で取り組んでください。そして、長くラグビーに携わり、ラグビーの素晴らしさを沢山の方々に伝えてください。これからの諸君の活躍を期待しています。