SHUYU
MOUNTAIN RANGE

修猷山脈
平成21年卒
飯田 吉貴

春の選抜大会とその後

平成21年卒主将を務めておりました飯田 吉貴です。修猷ラグビーが創部100周年の節目を迎えたことに、心からお慶び申し上げるとともに、この節目に「修猷ラグビー山脈」への寄稿の機会も頂き、感謝申し上げます。

私が主将を務めた1年間を振り返りますと、象徴的な出来事は、「チャレンジ枠」という形で全高校選抜ラグビー大会に出場できたことです。私たちの代は、決して新人戦でも良い結果を残したわけではなく、「もうすぐ春の選抜か・・・」くらいの感覚でした。そんなある日、職員室にラグビー部が呼ばれ、「チャレンジ枠」として全国大会への出場が決まった旨を聞き、驚きを隠せなかったことを今でも覚えています。(当時の記事では「創部88年目という伝統」と「組織的な守備を評価された」とあり、「全国規模の大会に出場するのは、1978年の第57回全国高校ラグビー大会以来の30年ぶりの出場」と新聞、テレビで報道され、その時に初めて事態の大きさを痛感致しました。)OBの方々に築いて頂いた歴史を胸に、「修猷館高校ラグビー部として恥じない試合をしよう!」と部員一同で心に誓い、全国の舞台である埼玉県へ向かいました。

会場では、関東近郊に住んでいらっしゃるOBの方々だけでなく、在校生や福岡在住のOBの方々がバスツアー等で遠路はるばる駆けつけ、多くの方々が「水色と白」のグッズやジャージを手に応援頂き、たくさんの力を頂きました。

いざ試合は、、と言うと、会場の熊谷スポーツ文化公園ラグビー場は、六甲おろしの風が吹き荒れる中で、1回戦で青森北に29-19で敗れ(風下時の戦い方で苦戦。自身も脳震盪により退場)、敗者戦にて東京の明治大学付属中野に57-20で勝利することができ、大会を終えました。

非常に悔しい思いは致しましたが、OBの方々からも「修猷らしい試合だった」と言って頂き、非常に貴重な経験ができた喜びと多くの方々に支えられた感謝の気持ちを胸に福岡に戻り、花園予選に向け日々の練習に励みました。

私たちの代は、よく岡本先生から「お前らの代は元気がない!」と喝を入れられていた日々を思い出します。この「元気がない」という意味。21人の部員のうち、8人が経験者、13人が未経験者という中、とても「真面目」で、「静かな」部員が多かった代でした。ただ、今になって感じるのは、岡本先生が言われていた意味は、思ったことを声に出して発言したり、時には勝つためにぶつかったり、そんなことができていなかったな、と今では感じています。もし、戻れるなら「もっともっと声に出してぶつかれよ!」と言ってあげたいと考えることがあります。

そんな中で築き上げた仲間も、卒業して15年が経ち、それぞれが福岡のみならず全国の様々な拠点で活躍しています。その間も、色んな出来事がありましたが、毎日連絡を取らなくても、「あいつはあそこで頑張っているんだろうな・・・」、仮に仲間に何かあった時には「1番に助けたいな・・・」と、時間が経った今でも、そう思える仲間ができたと感じています。

これから修猷ラグビーの歴史を築いていく後輩たちにも、互いにぶつかり合い、後悔のないラグビー生活を送ってほしい。大切な仲間だからこそ、卒業してからも連絡を取り合い、繋がりを大切にしてほしい。そう願っています。

未筆ながら、修猷ラグビーの一層のご発展と皆様方のご活躍を祈念致します。

OTHER INTERVIEW