SHUYU
MOUNTAIN RANGE


私にとっての修猷ラグビー
修猷ラグビーが創部100周年の節目を迎えられましたこと、心からお祝い申し上げます。また、この素晴らしい機会に『修猷ラグビー山脈』への寄稿の機会を与えていただき、誠に光栄に思っております。
修猷ラグビーへの憧れ
私は、父が修猷ラグビーOBかつ修猷の教員兼ラグビー部顧問という少し特殊な?環境で育ったこともあり、物心ついたころから修猷ラグビーの存在を知ることとなりました。ある意味、子供の時から修猷ラグビーに最も近い環境にいたにも関わらず、幼心に「あの"おっかない"父がいる『修猷ラグビー』には絶対に入部しない…」となんとも失礼なことを思っておりました。
ラグビーを始めたのも、父に「ラグビーをやれ!」と言われた訳でもなく、中学2年生の時に幼馴染に誘われたことがきっかけでした。当時は高校に進学しても中学の部活の陸上を続けるか、始めたばかりのラグビーを続けるか…と悩んでいた記憶があります。
そのような中、「修猷でラグビーをしたい!」と決めたきっかけは、平成16年の花園県予選決勝、東福岡との試合を観戦した時でした。東福岡を相手に最後まで狂ったように走り、体を張り、残念ながら敗戦したものの試合後に本気で涙している修猷ラグビーの選手の姿を見て、「この人たちみたいになりたい!」と修猷ラグビーに強い憧れを抱きました。
『カッコいい』漢
入学・入部後はきつい日々(ランパス中に過呼吸で2度ダウン。修学旅行の前々日に眼底骨折。練習・試合でやらかし怒られて帰ると"おっかない"父が引き続き家にいる。etc…)を過ごしたおかげもあり、様々な面で非常に成長できた3年間でした。
ただそれ以上に、私が修猷ラグビーで学んだことは、父が掲げる「『カッコいい』漢・女になれ!」という精神です。
『カッコいい』とは、①自主性・主体性を持ち行動する『自立心』、②己を律し高め、世のため人のために尽くす『献身性』、③伝統を重んじつつも新しいことに挑戦する『開拓心』の3点であると私なりに解釈しております。
私が修猷ラグビーに強く憧れた源泉は、この『カッコいい』という精神からだと思います。
この精神に基づいた顧問の先生方のご指導があり、辛くても仲間と切磋琢磨し互いに高めあう環境があったからこそ、本質的に理解し、成長できたのだと実感しております。
私自身、『カッコいい』漢と自信を持って言うには未熟な部分もあり精進している途中ではありますが、この精神は今でも私の人生での指針となっており、修猷ラグビーを通じて得た最大の財産です。
父には修猷ラグビーという最高の環境に出会うきっかけをくれたこと、厳しくも常に人として強く正しくあるよう導いてくれたことを心より感謝いたします。(面と向かって言うのも気恥ずかしいので、この場を借りて感謝申し上げます。)
100周年の先へ
今でもありがたいことに、修猷ラグビー倶楽部幹事会・事務局の一員という形で携わらせていただいております。活動を通じ改めて実感したことは、修猷ラグビーが献身的かつ熱狂的なOB・OGの諸先輩方の様々な支援で成り立ち、100周年まで至っていることです。
恵まれた練習環境、激励会等の盛大な行事、そして『第9回全国選抜大会』にチャレンジ枠として現役時代に出場できたことなど、それら全てが諸先輩方によって長年培ってきた伝統と支援があるからこそだと痛感しました。
私としましても、偉大な諸先輩方に倣い、少しでも修猷ラグビーに恩返しできるよう、また100周年の先がより良きものになるよう引き続き尽力してまいります。
末筆ではございますが、修猷ラグビーの弥栄をお祈り申し上げます。