先日の練習試合の結果を、ご報告させていただきます。
修猷館 12-14 長崎南山
(前半12-0、後半0-14)
観戦された先輩から「観戦・分析レポート」いただきました。「続きを読む」に転載(ご本人承諾済、一部編集)させていただきましたので、こちらを是非ご一読ください。※平成22年度年会費の納入にご協力をお願いいたします。 (「値上げ」させていただきました)
★年会費 7,000円 (学生 3,000円、70歳以上 5,000円)
/// 西日本シティ銀行 西新町支店 普通 1336258 修猷館ラグビーOBクラブ ///
kouno
9/13 対長崎南山高校 或るOBの観戦記
前夜来の強雨も上がり、ようやく長い酷暑も一段落、秋の気配を充分にうかがわせる体感温度となった中、修猷館グラウンドで長崎南山高校との練習試合が行われました。
グラウンドコンディションも両サイドのゴールライン付近が若干ぬかるむ程度で、風も微風、日も傾きかけの午後4時30分キックオフという先ずは好コンディション。
対戦相手の長崎南山とは昨年・今年の春先に合計4回対戦しており、すべて得失点は20点以内、点差は1ゴール以内の大接戦で惜敗を重ねている実力拮抗の相手です。
また、同校は今夏合宿をラグビーのメッカ菅平で実施しており、花園の全国大会常連校相手の練習試合で3勝6敗の戦績を残しています。(同校ブログより)
全国大会県予選まで1ヶ月半と迫ったこの時期に、修猷館のチームとしての仕上がり具合を判断するに恰好な、まさに試金石ともいうべきチャンスでした。
結果・・・残念ながら、前半圧倒しながらまたしても
12:14の逆転負けに終わりました。
(戦 評)
ハーフウェイラインを挟んでの両校挨拶時に、「今年の南山は、例年に比べると小兵揃いのチームやな~」という印象。
例年、プロップ・ロック・No.8に大柄な選手を配し、FWで我が校を圧倒するというイメージがあったので、「今回の試合ぶりは如何?」、と興味をそそられた。
<前 半>
開始から序盤にかけては、FW戦でセット・接点いずれにおいても修猷館がむしろ南山を圧倒し、ボールを支配する局面が多いもののBKのキックコントロールに正確さを欠き、ダイレクトタッチやカウンターアタックで相手に寄り返されるなど、自陣での戦いを余儀なくされる。
久々に敵陣に戻した前半15分、敵陣10mラインのラックでのマイボールを左に展開、タイミング良くライン参加したFBが素晴らしいスピードで敵ゴール前まで迫り、フォローした左WTBにパスし、そのまま左中間トライ。(ゴール不成功)
この後も自陣ゴール前に迫られる局面も散見され、流れをつかめないまま時間経過するが、自陣22mライン付近のマイボールでのモールをハーフウェイラインまでそのまま約30mほど押し戻すなど、FWの健闘は続く。(ただし、押し込んだモールの次の攻撃に統一感なし)
前半終了間際29分、相手反則から得たPKを敵陣ゴール前タッチへ、マイボールラインアウトからのモールをそのまま押しこみ、左中間トライ。(ゴール成功12:0)
<後 半>
前半の地域的に不利な状況がさらに増幅される形となり、試合時間の70%(大雑把な感覚ではあるが)を自陣で戦わざるを得ない状況となる。
3分、自陣10m付近のラックでノットリリースザボールの反則を取られ、南山FWに大きく前進を許し、ゴール前の数次にわたるモール、ラックのサイドアタックから最後はBKに回され、左中間トライを許す。(ゴール成功12:7)
この後も自陣で戦わざるを得ない局面が続き、さしものFWにも疲れの色漂い、足が止まりだす。一方、南山サイドにもミスは多いものの「敵陣での戦い」という精神的優位性から攻撃姿勢は継続。
終了間際27分、修猷館BKのダイレクトキックによるラインアウトから、南山FWはゴール前のモールを押し込みそのまま右中間トライ。(ゴール成功12:14)
キックオフ後、敵陣に攻め入ったところでノーサイド。
(試合後の感想)
総体的には、序盤の優位性を持続できれば充分に勝てた試合でした。
換言すれば、実力的には修猷館の方が優位であったということです。
10月初めの校内合宿を中心に、問題点を修復できれば全国大会予選にも期待できる水準であると思います。しかしながら、正すべき問題点も下記のように多々あります。
<全体>
1. 「チームとしての戦術」が共有化・意思統一されていないように見受けられます。
例えば、試合の多くの局面において、ball carrierへのサポートが遅い。
キックを多用しながら、複数のchaserの追い方の分担が不明確。
2. エリア・マネジメントができていないように見受けられます。
この点差ながら、試合時間の大半を自陣で戦わざるを得なかったのは何故?
この点差なら、エリア的には五分五分であったはずだが・・・?
エリア・マネジメントとは、キック多用による単なる陣取り合戦ではありません。
<FW>
1. 密集でのeven ballへの働きかけが遅くかつ弱いように見受けられます。
2. 押し込んだモールの次のプレイ選択は、敵陣・中盤・自陣の局面によって異なります。
押し込んだものの、次のプレイで相手ボール、では意味がありません。
3. 密集でボールを持ち出し、ゲインラインを突破したものの相手と接触してノックオンという状況が散見されます。「密集ではボールは両手でガッチリと!」
<BK>
1. キック戦術の再考を!
安易なキック、浅すぎるオープンサイドキック、目的不明のキックが多いようにみられます。 BKプレイは、パスと縦・横のダッシュ力と変化を加えたランプレイでラインブレークすることが基本です。
2. エリア・マネジメントの確立と徹底を!
ゲーム中のエリア・マネジメントはFWよりもBKがイニシアティブを持つべきです。 局面や地域ごとに選択すべきプレイを自分たちの能力に応じて予め共有し、練習で何度もそのプレイの精度を上げていくことに挑戦してみては?
一方、Bチームのここ数試合は、FWとBKの連係がとれ全体的に統制されリズムとテンポが良く、好プレイが連続しています。Aチームも参考にしてみてはいかがでしょう?
以上